ATP(EMTP)の小さな研究室

始めに
ATP (EMTP)の小さな研究室へようこそ。
このホームページはATPを使えばこのようなことができるという事例の一端を紹介します。またATPの使い方についても言及して行きます。
このホームページを立ち上げた背景にはATPは電気技術者にとり、極めて強力な支援ツールですが、まだ一般に広く使われていない現状に鑑み、ATPを知って戴き、今後ATPを使って戴きたいとの願いから立ち上げています。

ATPとはAlternative Transient Programの略称で、EMTP(Electro magnetic transient Program)の中の一つのVersionです。
ATPとEMTPは電気関係の汎用の解析ソフトウエアで、特にATPは条件を満たせばRoyalty freeで使える大変ありがたい解析ソフトです。この条件については「ATPを導入するには」に記載しています。

このホームページでは上記の立ち上げの趣旨に基づきATPで解析できる事例やATPの使い方を中心にして解説集にして紹介します。
今後引き続きATPを使う場合に参考になりそうな資料を順次アップロードする予定です。

紹介している事例は同時にその事例で取り扱っている現象の解説にもなっていますので、それらの現象を理解する上で参考になるのではと考えます。

各事例で使用した入力データ(ATPDrawのProject File)の内、代表的なProject Fileも公開していますので、ATPが既に導入されていれば直ちにそれらのProject Fileを使って計算を行わせ、計算結果をプロット波形として見ることができます。

ATPDrawとはATPのGraphical user interfaceである入力データ作成プログラムです。
ATPDrawに登録されている抵抗や発電機などの各種アイコンを呼び出し、それらにデータを入力の上、各アイコンを接続して回路図を作成することで自動的にATPの入力データを作ることができます。
一昔前までは入力データをカードイメージの形式で入力データを作成するようになっていたため入力データの作成が大変でしたが今はこのように大変簡便になっています。


ATPを使うとこんなことができます
電気回路の諸現象を定量的に把握するためには計算が必須ですが、手計算でできる範囲は比較的簡単な回路に限られ、ほとんどが定常状態の諸量の計算に限定されてしまいます。一方ATPは電気の汎用プログラムですので、これを使えば過渡時、定常時を含め手計算では手に負えないほとんどの計算を簡単に行え、計算結果の諸量をプロット波形として見ることができます。
ATPは電気技術者にとって、極めて強力な支援Toolで、例えば次のような定量的な検討が可能になり、現象をより深く知ることができます。
下記はATPで解析できる内容の一部です。


ATPを導入するには
ATPのプログラム配布は日本JAUG (Japan ATP User Group)が行っています。
ATPのプログラム配布を受けるにはJAUGのLicensing Termに合意、署名することが必要です。
Licensing Termに合意、署名することにより団体内、個人でATPをRoyalty Freeで使うことができます。
ATPの配布を受けた団体内ではATPを広く使ってもらうために、複製して使用することが推奨されています。
ATPの導入を検討される場合はJAUGホームページ内にある「使用許諾手続き」をご覧ください。